ポイント学習とドリル
「保安管理技術 4」
圧力試験および保守 |
「耐圧試験」
冷媒設備は、許容圧力以上の圧力で行う気密試験及び配管以外の部分について許容圧力の一・五倍以上の
圧力で水その他の安全な液体を使用して行う耐圧試験(液体を使用することが困難であると認められるときは、
許容圧力の一・二五倍以上の圧力で空気、窒素等の気体を使用して行う耐圧試験)又は経済産業大臣が
これらと同等以上のものと認めた高圧ガス保安協会(以下「協会」という。)が行う試験に合格するものであること。
・耐圧試験は気密試験の前に実施する
・耐圧試験に使用する圧力計は、文字板の大きさが75 ㎜以上(耐圧試験を気体によって行う場合に
あっては、100 mm以上)で、その最高目盛は、耐圧試験圧力の1.25倍以上2倍以下であること
「気密試験」
耐圧試験に合格した容器等の組立品並びにこれらを用いた冷媒配管で連結した冷媒設備に
ついて行うガス圧試験
・気密試験に使用する圧力計は、文字板の大きさが75 ㎜以上で、その最高目盛は、耐圧試験圧力の
1.25倍以上2倍以下であること
・アンモニア冷媒装置の気密試験には、炭酸ガスは使用してはならない
「真空放置試験」
・配管内を絶対圧力8[kPa]程度の真空にし、数時間から一昼夜程度放置する
・真空試験では、微量な漏えいは発見できるが、漏えい個所は発見しにくい
・真空試験は気密試験後に行う
ミニドリル
真空試験を行う場合は、気密試験後に行う。(23-13) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル
液体で行う耐圧試験の圧力は、設計圧力または許容圧力のいずれか低いほうの圧力以上とする。(24-13) |
____________________
(×)
液体で行う耐圧試験の圧力は、設計圧力または許容圧力のいずれか低いほうの圧力の1.5倍以上とする
____________________
ミニドリル
試運転準備で受液器を設けた冷凍装置に冷媒を充てんするときは、受益器の冷媒液出口弁を閉じ、その先の 冷媒チャージ弁から圧縮機を運転しながら液状の冷媒を人れる。(25-13) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル 平成22年 問題13
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍装置の圧力試験について正しいものはどれか。
イ.耐圧試験は気密試験を実施した後に行う。
ロ.耐圧試験を気体で行う場合は、耐圧試験圧力を設計圧力または許容圧力のいずれか低い圧力の1.25倍以上とする。
ハ.耐圧試験と気密試験に使用する圧力計の最高目盛は、試験圧力の1.25倍以上、2倍以下とする。
ニ.アンモニア冷凍装置の気密試験には、乾燥空気、窒素ガスまたは炭酸ガスが使用できる。
(1)イ、ロ (2)イ、ニ (3)ロ、ハ (4)ロ、ニ (5)ハ、ニ |
____________________
(3)
イ. 耐圧試験を実施した後に気密試験行う
ロ. 正しい
ハ. 正しい
ニ. 炭酸ガスはアンモニアと反応する可能性があるため、使用してはならない
____________________
冷凍装置の運転 |
「運転開始前点検・運転」
・圧縮機の油面位置の確認
・凝縮器と油冷却器の冷却水出入口弁が開いているか
・圧縮機の吹出し止め弁を全開にし、吸込み止め弁を徐々に全開にする
・液管にサイトグラスがある場合は、フラッシュガスが派生していないか確認
「運転停止」
・冷凍装置を長期間休止させる場合には、低圧側の冷媒を受液器に回収し、低圧側と圧縮機内には
大気圧より高いガスを残しておく
・油分離器の返油弁を全閉とし、油分離器内の冷媒が圧縮機へ流入しないようにする
・冷凍装置の運転を手動停止する場合、受液器の液出口弁を閉じてしばらく運転して、液封が生じないよう
にしてから圧縮機を停止し、その直後に吸込み側止め弁を閉じる
「負荷の減少」
蒸発温度は低下、加熱度も小さくなる→膨張弁の感温筒内の冷媒が収縮し、冷媒流量が少なくなる→
圧縮機吸込み圧力が低下する→凝縮圧力も低下する
「負荷の増加」
蒸発温度は高くなり、加熱度も大きくなる→膨張弁の感温筒内の冷媒が膨張し、冷媒流量が多くなる→
圧縮機吸込み圧力が上昇する→凝縮圧力も上昇する
「蒸発器に着霜」
蒸発器に霜が付くと、→蒸発圧力が低下、蒸発温度も低下→蒸発器の出口冷媒の加熱度が小さくなる→
膨張弁の感温筒の膨張が少なくなる→膨張弁を通る冷媒流量が少なくなる→冷凍能力が低下する
ミニドリル
冷凍装置の運転開始前に行う点検確認項目の中に、圧縮機クランクケースの油面の高さの点検、凝縮器と油冷却器の冷却水出入口弁が開いていることの確認がある。(25-14) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル
冷凍装置の運転開始後には、液管にサイトグラスがある場合に、それにより気泡が発生していないことを確認する。(23-14) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル
冷凍装置の停止時には、油分離器の返油弁を全閉とし、油分離器内の冷媒が圧縮機へ流入しないようにする。(23-14) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル 平成24年 問題14
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍装置の運転について正しいものはどれか。
イ.冷凍装置を手動で停止するときは、圧縮機を停止してから液封が生じないように受液器液出口弁を閉じて、その直後に
圧縮機吸込み側止め弁を閉じる。
ロ..水冷凝縮器の冷却水量が減少したり、冷却水温が上昇したりすることによって凝縮圧力が上昇すると、圧縮機吐出しガス
圧力と温度が上昇するので、庄縮機シリンダが過熱し、潤滑油を劣化させ、シリンダやピストンを傷める。
ハ.圧縮機の吸込み蒸気の圧力は、蒸発器や吸込み配管内の抵抗により、蒸発器内の冷媒の蒸発圧力よりもいくらか
低い圧力になる。
ニ.冷凍装置を長期間休止させる場合には、低圧側の冷媒を受液器に回収するが、装置に漏れがあったとき装置内に空気を
吸い込まないように、低圧側と圧縮機内には大気圧より高いガス圧力を残しておく。
(1)イ (2)イ、ロ (3)ロ、ハ (4)ハ、ニ (5)ロ、ハ、ニ |
____________________
(5)
イ. 受液器液出口弁を閉じてしばらく運転し、液封が生じないようにしてから圧縮機を停止しする。その直後に圧縮機吸込み側止め弁を閉じる
ロ. 正しい
ハ. 正しい
ニ. 正しい
____________________
保守管理 |
「水分の侵入」
・フルオロカーボン冷媒に水分が混入すると、冷媒の加水分解により酸が生成し、金属腐食の原因になる。
・フルオロカーボン冷凍装置の冷媒系統に水分が侵入すると、低温の運転では膨張弁部に氷結し、
冷媒が流れにくくなる。
・アンモニア冷凍装置の冷媒系統に水分が侵入しても、微量であれば装置に障害を起こすことはない。
ミニドリル
同じ運転条件でも、アンモニア圧縮機の吐出しガス温度はフルオロカーボン圧縮機の場合よりも高く、通常は100℃を超えることが多い。(22-15) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル
容積式圧縮機で液圧縮が起こると、シリンダ内圧力が急激に上昇するので、保安上十分な注意が必要である。(23-15) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル
冷凍負荷が急激に増大すると、蒸発器での冷媒の沸騰が激しくなり、蒸気とともに多量の液滴が圧縮機に吸い込まれ、液圧縮を起こすことがある。(23-15) |
____________________
(○)
____________________
ミニドリル 平成25年 問題15
次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷凍装置の保守管埋について正しいものはどれか。
イ.アンモニア冷凍装置の液封事故を防ぐため、液封が起こりそうな筒所には安全弁や破裂板を取り付ける。
ロ.不凝縮ガスがフルオロカーボン冷凍装i置内に侵入しているかどうかを確かめるため、圧縮機の運転を停止し、
凝縮器の冷媒出入口弁を閉め、凝縮器冷却水を十分流したままで、凝縮器圧力を測定する。そのとき、不凝縮ガスが
含まれていると冷却水温における冷媒の飽和圧力よりも測定圧力が低くなる。
ハ.密閉形フルオロカーボン往復圧縮機では、冷媒充てん量が不足していると、吸込み蒸気による電動機の冷却が不十分に
なり、電動機を焼損するおそれがある。
ニ.フルオロカーボン冷凍装置に水分が侵入すると、0℃以下の低温の運転では膨張弁部に水分が氷結して冷媒が流れ
なくなるおそれがある。そのため、修理工事後の冷媒の充てんには水分が侵入しないように細心の注意が必要である。
しかし、潤滑油の充てんには油と水は相容れない性質があることを考えると、水分への配慮は必要ない。
(1)イ (2)ハ (3)ロ、ニ (4)ハ、ニ (5)イ、ロ、ニ |
____________________
(2)
イ. アンモニアは毒性ガス、可燃性ガスであるので、破裂板を使用してはならない
ロ. 不凝縮ガスが含まれていると冷却水温における冷媒の飽和圧力よりも測定圧力が高くなる
ハ. 正しい
ニ. 潤滑油は吸湿性が高いので、水分への配慮は必要である
____________________
「トップページ」
|